前回ご紹介した喫茶 ベンさんのすぐ近くに、もう一軒、すてきな喫茶店があります。
地元に16年も住んでいながら、「昭和スポット巡り」さんの記事を読んで初めてこちらの存在を知りました。
意識しないと、意外と気付かないものですね。
上から順番に、二階窓の面格子。鮮やかなオレンジ色の装飾テント。中が見えそうで見えないレースカーテンの隙間から漏れる、ぼんわりと光る照明。そして、ささやかな路上園芸。この側面だけでも、喫茶好きのココロをつかむ色んな要素が詰まっています。
中は決して広くありませんが、かといって狭すぎることもなく。
天井が高くて、落ち着いた空間です。
内装は、定期的にワックスがけをしたりしてはいるものの、ほとんど手を加えていないとのこと。
モーニングサービスは、A~Cの中から選べます。
ずっと住んでいて見慣れた景色のはずなのに、ここから眺めると、不思議と新鮮に映りました。
ゆで玉子のついたBセット。コーヒーは、アメリカンとカフェオーレにも変更可能です。
缶ボトルのカフェオレは時間が経っているせいで、少し牛乳くささがツンときて苦手なのですが、喫茶店で飲むカフェオレは本当に美味しいですね。ゆで玉子との相性も最高なのです。
チュールさんは、この辺りでは最も古い、昭和48年の創業。
とても物腰がやわらかなママさん…というよりかはお母さんといった感じで、壁面には常連さんが撮ってきた写真が飾ってあります。常連の皆さんは、思い思いにタバコをふかしたり、週刊誌を読んだり、カレーを食べたり。それでもお店を出る際は、お母さんとのちょっとしたやり取りがあって、お互い昔からの信頼があるんだろうなぁという、まったりとした居心地の良さを感じました。
お店の話を聞いている途中で、有線からカーペンターズの「イエスタデイ・ワンス・モア」が流れ、「ちょうど私たちがこのお店を始めた頃に流行った曲ね」と語るお母さん。ご主人が他界されても、なお使い続ける"私たち"という言葉に、少しじーんときてしまいました。
ああ、いつまでもそこにあってほしいなと、心からそう思った喫茶店でした。
今度はおにぎり定食、食べに行きます。
住所 〒651-1132 兵庫県神戸市北区南五葉1-4
電話 078-592-1100
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