2017年3月15日水曜日

芦原温泉駅前と小泉食品センター(福井県あわら市)



JR芦原温泉駅。
温泉街はここから5kmほど離れたところにあり、周囲は閑散としています。



駅前の巨大ロータリーでは、直通バスやタクシーがずらりと並んで観光客を迎えています。
周囲には土産屋が軒を連ねていますが、ほとんどが廃業しているようです。


前回ご紹介した喫茶 アンディさんを含めたこのビル景、しびれる…。
どのビルもそれぞれに個性が強く、味わい深い並びです。東尋坊定食気になるなぁ。

この周りにも、かつては10軒ほど喫茶店があったようですが、現在はアンディさんを残すのみとなっています。


次の電車まで少し時間があったので、温泉街方面に向かってぶらぶらすることに。


…が、駅から歩いて5分のところで見つけたこのビルで足が止まりました。
エッジの効いた角と連続窓。ただものではない予感。


これは入らねばと思い、残りの時間を全てここで費やすことにしました。


うぉぉ…やはり入っておいて正解でした…。完全に時が止まった昭和空間です。


いかん、何か買わねばと思い、ホットウォーマーから甘酒を取り出しお勘定場へ。
ちょっとぬるかったけど、凍えた身体に染み渡った。








この広告いつから貼られたままなんでしょう…。



ここでは鮮魚を扱っていたそうです。数年前に撤退したとのこと。





今はこんにゃくが並んでいます。


こんな便利な缶詰があったとは。



昔は人であふれ返っていたといいます。



お勘定場でイスに座りながら、しばし世間話。

昭和37年、個人商店の共同出資によって開業したという小泉食品センターさん。大型スーパーマーケットの台頭で、徐々に役割が少なくなってきたと、うどんとそばを袋に詰めながら話していました。どうやら近所に住む方へお届けらしく、一緒にお店を出ることに。


帰り際、三ヶ日みかんをお土産にいただいてしまいました。
甘さと冷たさと、あたたかさを感じながら、福井市街へ向かうのでした。


住所 〒919-0632 福井県あわら市春宮2-1-21

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2017年3月7日火曜日

軽飲食・珈琲専科 アンディ(福井県あわら市)


JR芦原温泉駅周辺の唯一の喫茶店、その名も「アンディ」。

まるでパイプオルガンのような、他に類を見ないデザイン。
曲線と直線が織り成す立体的な造形美に魅了されます。




店内に入り、カウンター席へ。
ママさんは、ゆで卵を食べながら常連さんとふわふわ会話中でした。

「なんにします?」と聞かれ、モーニングを注文。野菜を切るザクッ、トントンという音が心地いい。
朝のゆったりとした雰囲気に和まされつつ、照明が埋め込まれた渋い天井をじっと眺める。
これも湾曲していて、実に飽きのこない曲線。


注文してから待つこと10分、モーニングが到着。
ポテトサラダがめちゃうまでした。


デザートに、美味しいふかし芋をいただきました。
噛めば噛むほどに味わえる自然の甘さ。朝からもうお腹いっぱいです。


「八角文化会館 Vol.5 "駅前文化遺産"特集」にも掲載されている芦原温泉駅前。
アンディさんの外観も写っている写真を見せたところ、ママさんもマスターも大変喜んでおりました。

おとなしくしてなさいね。


奥のテーブル席へ。

「オンリーゆー」というビジネスホテルを経営されていたこともあるそうで、
壁にはこんな張り紙が残っていました。やはり2階の喫茶スペースが気になりますね。



再び入口へ。2階へ上がる階段は、既に閉ざされていました。現在は物置になっています。


全盛期は、きっと2階も満席になるほど賑わっていたはず。
そんな時代に、一度は行ってみたいと、すてきな純喫茶を訪れる度にそう思います。

おいしいあさごはん、ごちそうさまでした。


住所 〒919-0632 福井県あわら市春宮1-11-52
電話 0776-73-0190

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2017年2月15日水曜日

コーヒー&ワイン モンキーサークル(石川県金沢市)


円光寺から山環に合流する道すがらで気になっていた喫茶店に、ようやく訪問。
螺旋階段の付いた建物が目印です。横はそろばん教室。


"モンキ"が完全に一体化した、エレガントなフォント。
この看板だけでもかなり時代を感じさせます。緊張してないで。さぁ、さぁ。

お邪魔します~。



現在は、カラオケ喫茶として営業されているモンキーサークルさん。昔シャンソン歌手だった(!)というママさんの歌声は、とにかく素晴らしいの一言。気持ちの込め方や息の使い方がすごく上手で、うおお…!ってなります。
文章で伝えられないのがつらい。

イベントやカラオケの個人指導も人気で、
壁には常連の方々の写真がびっしり飾ってありました。


石川県喫茶環境衛生同業組合(通称 IKKK)プレート。ほしい。


わぁ!これ、アルプさんとおんなじメニュー表だ!
こういう思いがけない発見があると嬉しくなりますね。

何頼もうかな~と思ったら、ん?カラオケフレンド…?


ここにもカラオケフレンドが…!初めて聞いたぞカラオケフレンド!くださいな!

こちらが、のどにやさしい成分がいっぱい溶け込んだカラオケフレンド。飛騨高山の会社が作っている商品みたいですよ~。ホットレモンを1.5倍くらい濃くした感じの味で、ほどよい甘酸っぱさ。しっかりかき混ぜてから飲みましょう。

のどの調子が良くなってきた(ような)ところで、せっかくなので何曲か歌わせていただきました。
常連さんが練習していたのは、E.Dimitrov作曲の「再会」というシャンソン曲。
普通の歌と違ってセリフのパートがほとんどで、これちゃんと歌うのすごく難しそう…。でも、いい歌なのです。

にっこりママさんとうさぎさん。

開業は1979年。店名の由来は、笠舞の猿丸神社から。直訳すると、モンキーサークル。なるほど。
その後、1988年から13年間、片町でもう一軒スナックを営んでいたというお話だったんですが、その場所を聞いてびっくり!なんと、自分が愛してやまない(これについては後日詳しく)ブラザービル地下街だったのです…!

地下街での店名は、ママさんの名前である"祐子"の一文字を取って"らうんじ 裕"。
それを聞いたとき、「そういえば!あったあった!」と、すっかりテンション上がってしまいました。
営業していたころの思い出や地下街についてなど、貴重なお話をたくさん聞くことができて楽しかったです。

カラオケ、また練習しに行きますね~。

住所 〒921-8175 石川県金沢市山科3-6-10
電話 076-244-2802

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