金沢に来て初めて訪れた純喫茶。それが、未完成さんでした。
純喫茶を巡るきっかけの一つにもなった、思い出の喫茶店です。
場所は、北陸鉄道 野町駅前。純喫茶愛好家だけでなく、金沢在住ならご存知の方も多い喫茶店だと思います。
何が"未完成"で、"完成"するのはいつなのか。そもそも、なぜこの店名なのか。
その答えを知ったのは、初めて入店してから三度目の時のことでした。
大学入学したての春、どきどきしながら入店したのをよく覚えています。
思いのほか、あっさりとした店内。純喫茶によく見られる観葉植物やパーテーションといった類もほとんど見当たりません。調度品はくたびれてはいるものの、まだまだ現役で使えるような状態です。
「お店の中、綺麗ですね」「あんまりお客さん入らないから」「・・・(;^_^A」
かつて仙台の定禅寺通りに、「音楽と喫茶 未完成」という純喫茶がありました。
(参考:http://www2u.biglobe.ne.jp/~igeta/sendaicafe/sengo.htm)
店名は、仙台を訪れた際にその名前に感動し、金沢に持ち帰ったということです。
「なぜ"未完成"なんでしょうか」
「やってる人間が未完成だからよ」
「完成は、いつなんでしょうね」
「箱の中に入った時じゃないかしら」
80歳を超えるママさんは、かわいらしい笑顔で、そう答えました。
人間は、最期の瞬間まで、自分を高めることができるのかもしれません。
静かに、味わって、ナポリタンをいただきました。
電話 076-242-1577
☆純喫茶一覧はこちらから( ・×・)
0 件のコメント:
コメントを投稿